花粉症の辛い季節になると、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどで薬・マスク・ティッシュ・眼鏡が手放せない・・・
とてもつらそうなそんな人を見かける度に気になる花粉症。
親が花粉症の場合は特に自分の子供が花粉症になるかならないかはとても気になるのではないでしょうか?
最近では、花粉が飛ぶ季節になるとマスクをしている子供が多く見られます。
できれば、子供が花粉症を発症しないといいなと思いますよね。
ですが、最近では子供の花粉症は低年齢化が進んでいて早い子供では2歳・3歳から発症するのだとか・・・
なぜ、そんなに低年齢化が進んだのか?また、自分の子供が小さい内に発症しないようにできる対策はあるのか?
そして、もし発症してしまったらどうすればいいのかなどを見ていきたいと思います。
子供の花粉症の発症は早くて2歳・3歳から始まる!?
そもそも花粉症と言うのはいつから始まったのかと言いますと、東京オリンピックの年である1964年なんですね。
花粉症と言うのは戦後の復興に合わせて育ってきたと言われる病気なんです。
ちょっとわかりやすく説明しますね。
一番最初に日本でスギ花粉症が発見されたのは1963年のこと。
そして、その事実が論文として発表されたのが1964年、東京オリンピックの年です。
戦後復興のさなか、復興のために日本中の山々の木々がほとんど切り倒されました。
すると、ちょっとした雨が山に降っても、それは大洪水や災害を引き起こしだんだそうです。
そうした大洪水や災害の対策として、日本の山には一斉にスギ・ヒノキが植林されました。
その結果、洪水などの災害はなくなりましたが、日本中の山々はスギやヒノキの緑に覆われることとなったんです。
これが1950年代です。スギやヒノキは約30年で成長し、花粉を飛散させようになるそうです。
つまり、1980年前後には日本中に大量のスギ花粉が飛散されるようになったんですね・・・。
そして、この頃からまんまと花粉症の典型的な症状が人々に表れるようになります。
なかでも1976年、1979年には、花粉の大飛散が生じ、花粉症の激増をもたらしましたが、とくに1979年には社会問題になり、花粉症は「国民病」と呼ばれるようにもなりました。
こういう経緯で花粉症というアレルギー疾患が発症することになったんですね。
参考出典@花粉症っていつからあったの?
低年齢化の原因は?
以上の事を踏まえた上で気になる花粉症発症の低年齢化の原因ですがそれもやはり時代の流れと言えるでしょう。
花粉症というアレルギーの発症には、スギ花粉の大量飛散に加えて、大気汚染、食生活の変化、冷暖房の普及などが影響しています
●大気汚染:特にディーゼル車の排気ガスはアレルギーの引き金になることが知られています。
●室内の空気汚染:住宅の気密性が高まっており通風が悪くなることなどでアレルゲンがふえています。また、新建材から出る化学物質によるシックハウス症候群もあります。
●食事の脂肪:食生活の変化で、動物性脂肪の摂取量が増えたことがアレルギーの引き金になります。
●冷暖房の普及:1年中温度変化が少なく、ダニやカビにとって住みやすい環境になります。
●抗生物質の使用:特に2歳未満で抗生物質を使うと、腸内細菌の乱れによってアレルギーを起こしやすくなります。
そして、先進国では花粉症のようなアレルギー発症率が高く、それ以外の国ではアレルギーの発症率が低いとされています。
以上の事からわかるように、日本の子供たちは生まれた時から大量のスギ花粉を吸い、花粉症などのアレルギーに発症してもおかしくない環境にあることは間違いないようです・・・。
早い子供は2歳・3歳で発症するとのことです。
小さい内に発症してしまうと、大人になって発症した人よりも、成人してから症状がひどくなる場合があるので、できる限り早い内の発症は避けたいです。
花粉症にならないように対策はできるの?
さて、そうは言ってもこの日本で生活していく上で環境はすぐに変えられない現状です。
辛い症状が出る花粉症にならないような対策はできるのでしょうか。
その前に見ておきたい、花粉症というのはそもそもどうやって起きるのでしょう?
花粉症が起こるメカニズムを見てみましょう!
身体は、花粉のようなアレルゲンを体内に侵入させると、それを異物とみなして排除するためにセンサーの役割を果す「IgE抗体」が作られます。
このIgE抗体が身体の中にたまり、一定量を超えるとくしゃみ・鼻水・目のかゆみなどが起こるのです。
花粉症は、花粉を異物とみなして過敏に反応する体質の人に起こるもので、その体質は生まれながらに決まっているともいわれています。
出典@https://blog.fancl.co.jp/karada/29.html
生まれながらに決まっていると言うと、「親が花粉症である場合、子供も必ずなるの!?」と、少し不安になるかもしれませんね。
確かに花粉症などのアレルギー体質というものは遺伝することが大きいと言われています。
ですが、花粉症はその中でも体質だけでない、住環境や生活環境などによっても発症する、しないが関わってくるので対策次第では子供は発症しないというケースも多く見られるようです。
☆子供が花粉症にならないようにできる具体的な対策
ではここから花粉症を発症させないようにできる予防対策を見ていきましょう。
●花粉に接触する時間をなるべく少なくする
花粉シーズンでも花粉の飛散が多い日とそうでない日がありますね。
最近はニュースでも花粉の飛散量を教えてくれますのこまめにチェックして、なるべく飛散の少ない日を選んで外出しましょう。
花粉チェッカーなどのアプリもありますよ!
●室内の花粉の量を減らす
花粉の飛散量が多い日はなるべく窓を開けない、洗濯物を外に干さないようにするというのも大事です。
花粉の時期は洗濯物をできるだけ屋内に干し、日中は換気扇の使用を控えましょう。
花粉に効果のある空気清浄器などもあるのでうまく使うといいですね。
●花粉が付着しにくい服装で出かける
花粉シーズンのお出かけには花粉の付着しやすいニットやフリース素材ではなく、ナイロンやポリエステル、デニムなどの花粉を払い落しやすい素材の服を着て出かけるのが良いでしょう。
また、髪の毛にも花粉がつきやすいので帽子をかぶり、必要であればマスクもつけましょう。
そして、外出から帰った際は玄関前でしっかりと衣服を払い、手洗い・うがいをします。
目に見えない花粉ですのでつい怠りがちですが、小さな積み重ねが後々効いてききますので忘れずにやりましょうね。
●こまめに部屋の掃除をする
また、家の掃除も小さな子供がいる家庭では当たり前だと思うのですが、花粉シーズンは特にしっかりと行いたいです。
この時、気をつけなけれればいけないのが一度吸引した花粉を、排気として放出してしまう掃除機では
逆効果です。
花粉を通さない高性能フィルター付きの掃除機や、排気循環式の掃除機を使って行うようにします。
買い替えるのも・・・と思われる方は朝一番の掃除を心がけてみましょう。
まだ、誰も起きていない時間は花粉が下に落ちているのでそれを掃除機で吸い上げ、後は空気清浄機などを使って花粉を取るという方法でも家の中の花粉を減らせます。
できる限り、体内に花粉を入れないようにするというのが子供にとっては一番の予防になりますので、しっかりと行っていきましょう!
そうは言っても、花粉症はなる時はなってしましまいます・・・。
病気もなる時はどんなに予防してもなりますもんね。
子供に花粉症のような症状が出始めたらどうすれば良いでしょうか。
子供が花粉症を発症したら!?
花粉症の症状ですが、大人と子供では少し違うので注意が必要です。
大人の花粉症の症状はくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみです。
ですが、子どもの場合はくしゃみがあまり出ずに、鼻づまりが多い傾向にあります。
これは、鼻が小さいからつまりやすく、詰まってしまうと花粉が入ってこないことからくしゃみも出ないということが原因になっています。
また、大人の花粉症では、鼻水はサラサラと流れるような鼻水が出るのにに対して、子供の場合は鼻水がネバネバしている場合があります。
こうなると、ウイルス感染症のような鼻水が出る病気だと間違いやすくなるので要注意です。
そして、鼻づまりは見た目ではわかりませんよね・・。
そこで、見分けるポイントとしては、鼻で息がしづらくなっているため、口呼吸することが多くなっているはずです。
口呼吸になると口を開けていることが多いので注意深く見ているとわかりますね。
また、子供の場合は目の症状がわかりやすく、目のかゆみの為に頻繁に目のあたりをこすったりします。その他にも、目の充血や目のまわりのむくみなども見られます。
このように、大人と子供では症状が違うのでウイルス性の感染症と間違うことも多いようですが、頻繁に目や鼻をこすったり、むずがゆく顔をしかめているの様子が見られたら花粉症の症状であるかもしれません。
そんな症状が出た場合、どこの病院に行けばいいのでしょう?
子供が花粉症を発症したら、何科を受診すればいいの?
子供に花粉症のような症状が出た場合、耳鼻咽喉科に行くのがベストだそうです。
他にはかかりつけの小児科にアレルギー科があるとそれも良いでしょう。
普段から、食物アレルギーがあるなど他のアレルギーがある場合でかかりつけ医がある場合はその医師に相談するのが良いですね。
もし、そういうかかりつけ医がいないならば、耳鼻咽喉科に行けば鼻の奥やのどの奥を専用の器具で見てくれるので診断結果をはっきりと出してくれます。
また、必要であればアレルギー検査として血液検査もしてくれるので耳鼻咽喉科の医師に任せれば安心ですね。
まとめ
・スギ花粉の大量飛散や食生活の変化、住環境の変化によって花粉症などのアレルギーを発症する人が増えてきた。
・小さい頃から体内にスギ花粉や排気ガスなどを吸い込む機会が増え、花粉症の発症が低年齢化してきた。
・早い子供は2歳~3歳から発症する。
・花粉症は親の遺伝によるものが多いが、予防対策次第では子供がならないケースもある。
・子供の花粉症の症状は大人とは違い、くしゃみは少なく鼻が詰まり、目に症状が出やすい。
・子供が花粉症かなと思う時は、既に小児科のアレルギー科にかかりつけ医がいる場合は、そこへ。ない場合は、耳鼻咽喉科で診断を受けるのがベスト。
大人でも辛い花粉症ですので、できる限り子供には発症して欲しくないですよね・・・。
できる限りで予防対策をして、発症させないようにしておきたいです。
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