落語は話を聴いているだけでももちろん楽しめますが、子どもの集中力や想像力を養うのにもってこいだそうです。
落語がなぜ子供の集中力や想像力を育むのに最適なのか、人気の噺「目黒のさんま」は子供におすすめなのかを見ていきたいと思います。
落語を子供に聴かせることの効能って?
最近、改めて落語の魅力を見直そうと子供に聴かせる落語のイベントが行われたり、子供落語のオーディオブックなどが発売されています。
子供が読む絵本でもたくさん発売されていますし、有名なお話なら子供も昔話として聞かされたこともあるでしょう。
昔から馴染みのある落語ですが、子供にとってはただ話を聴くだけの楽しみ以外にも落語ならではの魅力が子供に良い影響を与えるそうです!
落語の歴史
そもそも落語っていつからあるのでしょうか?
なんとなくイメージでは江戸時代に始まったんだろうなと思いますが・・・それは合っているのでしょうか。
落語の歴史を見てみましょう!
落語の始まりは、室町時代末期から安土桃山時代にかけて、戦国大名のそばに仕え、話の相手をしたり、世情を伝えたりする「御伽衆(おとぎしゅう)」と呼ばれる人たちによってはじまりました。
その中の一人、安楽庵策伝(あんらくあんさくでん)という浄土宗の僧侶は、豊臣秀吉の前で滑稽なオチのつく「噺」を披露してたいへん喜ばれました。
江戸時代に入ると有料で噺を聞かせる人物が登場し、大阪では「米沢彦八」、京都では「露の五郎兵衛」、江戸では「鹿野武左衛門」などが活躍しました。
こうして、「寄席」が誕生したのです。
昔から面白い話を作って聞かせる人たちっていたんですね~^^
最初は「僧侶が豊臣秀吉の前で滑稽なオチのつく「噺」を披露してたいへん喜ばれました」ここが始まりだったんですね。
書かれてあるように落語の特徴は、滑稽なオチのつく「噺」であることです。
落語の特徴って?
噺の最後に「オチ」がつくのが特徴。
歌舞伎など、ほかの伝統芸能と違い、落語は身振りと手振りのみで噺を進め、一人何役をも演じます。
衣装や舞台装置などを極力使わず、演者の技巧と聴き手の想像力で噺の世界が広がっていく、とてもシンプルで身近な芸能です。
・身振りと手振りのみで噺を進める
・一人何役をも演じる
・演者の技巧と聴き手の想像力だけで噺の世界を広げていく
これらの特徴が子供にとっても良い作用を与えるそうです!
その理由を詳しく見ていきます。
子供が落語を聴くことで得られる効果
イメージ力、想像力が養われる
何の舞台装置や特別な衣装もなく、噺家の身振り手振りと耳で聞く物語だけで楽しむ落語は、お芝居などの他の演芸と比べて、お客さんが想像する量が多いです。
絵本の読み聞かせなどは絵を追うことでイメージがつかみやすいですが、それが全くない状況で自分の頭をフル回転させることは想像力やイメージ力を鍛えることになります。
ストーリーを自分の頭の中に描きながら聞き終えた後、その状況を楽しめたこと、物語が理解できたことは子供だけでなく大人にとっても大きな達成感につながります。
集中力がつく
落語の噺は昔からずっと語り継がれてきたものなのでとにかくわかりやすいように精査されています。
つまりストーリー展開が楽しいんですよね。
子供にも理解できるような噺は特に、大人以上に物語の世界観に入り込んで集中して聴くことができます。
また、噺家の腕によって更に物語に面白さが増しますよね!
このように「集中して想像する」経験は、子どもの心を豊かにするとともに脳の発達にもよい効果がでるそうです!
ここまでで落語が子どもにとっても良い効果があるということはわかってもらえたかなと思います^^
一つ有名な演目をご紹介しますね。
秋と言えば「さんま」
「さんま」と言えば「目黒のさんま」という演目があるのですがご存知でしょうか。
この、「目黒のさんま」は落語の演目の中ではとても有名な噺で子供向けの本にも載っています。
この噺、私は大好きなのですが5歳の子供にはイマイチな反応でした・・・
「目黒のさんま」は何歳から楽しめるのでしょうか、見ていきますね。
小学生におすすめ落語の演目「目黒のさんま」って?
wikipediaで見るとこんな風に書かれています。
人気のお題である目黒のさんま。さんまという下魚(低級な魚)を庶民的な流儀で無造作に調理したら美味かったが、丁寧に調理したら不味かった、という滑稽噺。落語界の中では秋の噺としてよく知られている。
あらすじをわかりやすく要約してみました。
あらすじ要約
ある秋のこと。お殿様が遠乗りの最中に田舎道(現在の目黒周辺)を通りかかりました。
遠乗りでお腹はペコペコ・・・。
そこにさんまを焼いている美味しい匂いが漂ってきます。
「あの魚は何?すごく食べたいのだが」そういうお殿様。
でも家来は「いやいや、さんまは下魚ですので、とても殿のお口に合うようなものではございません。」
お殿様「いや、絶対に食べたい!」
とお殿様の言いつけですから家来は渋々農家のおじいさんに焼きさんまを譲ってもらいました。
それを食べたお殿様「こ、これはなんとうまいのじゃ!!」
と、すっかりさんまを気に入ってしまいます^^
しかし、お城の食卓に下魚であるさんまは絶対に出てきません・・・。
ですがお殿様はあれ以来「あの味をもう一度食べたい~!」と思っていました。
そんなある日、親戚の家に招待されたお殿様はなんでも好きなものを用意しますと言われたので「さんま!!」とお願いしてみました。
「お殿様に出すのだから何かあってはいけない!」と親せきの家では骨を取り、蒸して超お上品な形で出したのでした。
お殿様「これ、さんまとは違うんだけど。どこから取り寄せたの?」
親戚「日本橋だよ。」
お殿様「それはダメダメ。さんまは目黒にかぎる」
お後がよろしいようで。
動画もあります!こちらはとても分かりやすいです。

花緑さん好きです^^
「目黒のさんま」は何歳から楽しめる?
^^「目黒のさんま」いかがでしたでしょうか。
大人であればこの話は楽しい話ですが幼児だとまだ「?」でしょうね。
5歳の娘に最後のオチを細かく説明すると「あ~」なんて言ってやっと理解したようでしたが、まだ面白さにはつながらないようでしたね。
ただ、落語の魅力の一つに江戸言葉がありますよね。
よくはわからない昔の言葉が子どもにとっては面白いようで夢中になって聞いていました!
他にも子供が好きな演目にはリズム感が楽しめる「じゅげむ」や昔ばなしにもなっている「まんじゅうこわい」などありますね。
言葉自体を楽しむことができる落語は噺のオチがわからなくても年中さん(4歳~)ぐらいから楽しめるものだと思いました!
絵本で読むならこちらがおすすめです。
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小学生以上なら十分にたのしめますし、古典落語は歴史を知るきっかけになりますよね!
積極的に聞かせてあげてくださいね。
まとめ
・子供が落語を聴くことで得られる効果は落語の持つ独特な魅力によって子供のイメージ力、想像力が養われ、集中力を引き出す。
・人気の演目「目黒のさんま」は幼児からでも十分に楽しめる。
秋の食卓にさんまが並ぶときに子供と一緒に「目黒のさんま」も楽しみたいです!
小さい頃からたくさん読み聞かせをすることで後々効果が表れるという記事を書いています。

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